見渡す限りの大平原で
ダイナミックな馬術ショーを楽しむ
馬術を通してハンガリーの伝統に触れよう
ハンガリー東部には「プスタ」と呼ばれる大平原が800平方キロメートルに渡って広がっていて、ホルトバージはその自然を保護するために国内で最初に指定された国立公園です。1999年にはユネスコの世界遺産にも登録されました。地平線が望めるほど延々と続く平らな土地では、水牛が水浴びをする姿や、ハンガリー原産の灰色牛「スルケ・マルハ」、捻れて伸びるツノが特徴の羊「ラツカ」など希少な動物を見ることができます。「チコーシュ」と呼ばれる馬使いによるショーは大平原ならではのスペクタクル、砂埃をあげて走り抜ける馬を数頭同時に乗りこなす姿は圧巻です。
美女の谷の赤ワイン、
トカイの貴腐ワイン
トカイの美女の谷に軒を連ねるワインセラー
ハンガリー国内には22のワイン生産地区があり、中でも「牡牛の血」と名のつく赤ワインを生産するエゲル、そして貴腐ワインのトカイは有名です。エゲルは歴史ある町で、丘の上に中世の城塞が残り、旧市街には美しい大聖堂があります。町の南西にある「美女の谷」には丘の斜面を利用したワインセラーがずらりと並んでいて、ワインバーとして営業しているセラーもあるので飲み歩きが楽しめます。
ハンガリーの北東部に位置するトカイはふたつの川が合流する地点にあり、南は大平原、北は山脈という地形から適度な湿度に恵まれています。その影響でこの地で栽培されるブドウにはボトリティス・シネレア菌が付着して「貴腐ブドウ」となり、独特な香りと高い糖度が特徴の貴腐ワインが出来上がります。フランスのルイ14世に「王のワイン、ワインの王」と賞されたとの逸話が残る貴腐ワインは、食後デザートと一緒に、またデザートとしてもおすすめのできる極上のスイートワインです。
そのほか、ハンガリー旅行の起点となる首都ブダペストで、美しい建築を見ながら散歩を楽しんだり、優美なカフェでお茶をしたりと、町ならではの楽しみを体験するのもおすすめです。夢のような旅が体験できるハンガリーで、久しぶりの海外旅行に出られる喜びを味わいましょう！
旅のバイブル「地球の歩き方」ガイドブック
「ドナウの真珠」と賞され、世界遺産にも登録されている古都ブダペストは旅行者が絶えない観光地であり、また変化の激しい流行発信都市でもある。また、ブダペストから少し足を延ばせば、中世の趣が感じられる美しい小都市、騎馬民族のマジャール人に伝わる馬術ショー体験、貴腐ワインのふるさと探訪と、豊かな旅が待っている。
■地球の歩き方 ガイドブックA27 ハンガリー 2019年～2020年版
※当記事は、2021年12月10日現在のものです
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2021年12月10日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。渡航についての最新情報、情報の詳細は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL：https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省：新型コロナウイルス感染症について
・URL：https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。
※本記事は『地球の歩き方』からの転載記事です。
