株式投資で資産を築き、入社4年目の26歳でFIREを果たした『投資をしながら自由に生きる』の著者が、最速で「お金と時間の自由」を得るための方法を伝授する。その方法は、一般的なFIREとは、まったく別の概念だ。FIRE達成者の多くは、いずれ何らかの仕事をするようになる。ひと通り自由を味わうと暇を持て余してしまい、社会とのつながりを得るためにも、結局は仕事をするようになるのだ。ならば、最初から時間と場所に縛られない自由度の高い仕事をしつつ、経済的自由を謳歌する方法を選択するべき。本当の自由を最速で得るたった1つの方法、それは「投資×小さな起業」だ。
天気がいい日、
気ままに散歩へ行けるような人生がいい
「そうだ、会社を辞めよう!」
そう思ったのは、とても気持ちのいい初夏の晴れた日の朝でした。
私は当時、ベンチャー企業で働く社会人3年目。若手ながら責任ある仕事を任され、複数の部下もいて、毎日バリバリと仕事をしていました。
そんなある日、いつも通り出社しようと自宅を出ました。
前日に降っていた雨も止んで快晴の空が広がり、東京とは思えないほど空気が澄んだ気持ちのいい朝でした。
あまりに気持ちがよかったので、出社するはずが、いつの間にか東京・赤坂にある会社の前を通りすぎて、そのまま近くの公園へ散歩に行ってしまいました。
すでに就業時刻が直前に迫っています。私は、こう会社にメールを入れました。
「本日、体調不良のため、お休みさせてください」
そう、会社をサボってしまったのです。
この行動には、自分でも驚きました。それまで、会社をサボったことなんてなかったからです。そして、このとき気づいてしまったのです。
「天気がいい日、気ままに散歩へ行けるような人生がいい!」
この理想を実現するためには、どこかのタイミングで会社員を辞める必要があることにも気づかされました。
世間の常識からすると、会社をサボるのはいけないことかもしれません。
しかし、常識よりも自分の素直な気持ちを優先して行動してみた結果、「人生で本当に大切にしたいこと」に気づくことができたのです。
この出来事をきっかけに、自分自身の人生を考え直した私は、「天気がいい日にふらっと散歩に行ける人生」を実現するためには、何が必要で、どうやったらそれを実現できるかを真剣に考えはじめました。
そして入社4年目、私は実際に会社を辞めました。
当時、理想としていた人生をいま手に入れているのです。
夜、寝るときは目覚ましをかけません。
ほぼすべての予定を自分の都合で思い通りに調整することができます。
天気がいい日にはいつだって気ままに散歩に行くことができます。
そのままカフェバーのテラス席で本を読みながら、ビールを飲むことだって可能です。
平日と休日の境がないので曜日の感覚もほとんどありません。
世間からみたら、FIRE(Financial Independence, Retire Early =経済的自立と早期リタイア)を達成している状態でしょう。
そういう意味では、あのとき自分の素直な気持ちを優先して、会社をサボって本当によかったと思っています。
私が著した『投資をしながら自由に生きる』は、かつての私のような、ごくふつうの会社員が、可能な限り早く「お金と時間の自由」を手に入れて、時間と場所に縛られる労働からも解放され、自分の理想の人生を実現するための本です。
定年まで会社勤めをして、退職後は年金をもらいながら悠々自適の老後を過ごすという人生設計は、すでに“過去の話”です。
会社や国に頼ることなく、老後資金は自分自身で築かなければならない時代ですし、この傾向は、今後もさらに加速していくことでしょう。
そんな時代に生きるみなさんが、早期に「お金と時間の自由」を手にするために役立てば著者として、このうえなく幸せです。