下落している今が買いチャンス!? NYダウ30銘柄の高利回りランキングを公開。“優待おじさん”こと桐谷さんが注目する「ダウの犬」投資法とは?桐谷広人さん(撮影・山本祐之)

昨年から米国株を始めた“優待オジサン”こと桐谷さん。米国株には優待はないが高配当株は多い。そこで、桐谷さんもまずは日本株と同様に高配当株に注目。以前からやってみたいと思っていた“ダウの犬”投資法に挑戦することに。

米国株でも日本株と同じく「高利回り」株を買いたい!

 私が米国株を始めるにあたって、最初にトライしてみたいと思ったのが“ダウの犬”投資法です。ダウの犬投資法というのは、「NYダウ」指数を構成する30銘柄のうち、配当利回りが高い銘柄を買う投資法です。普段日本株でも優待+配当利回りが高いものを優先して買う私にはぴったりの投資法だと思いますね。

 もう少しダウの犬投資法を詳しく説明しましょう。

 NYダウは米国を代表するグローバル企業30銘柄で構成されていて、株価も長期的に安定成長しています。各業種の代表的な優良株なので長期保有しても安心だと思いますね。

 やり方は、とってもシンプル!

①NYダウを構成する30銘柄を配当利回りが高い順に並べる。

②利回り上位の5~10銘柄を均等に買う。配当が出たら再投資。

③1年後など定期的に見直してランキング上位から外れたら売却。新しい高利回り株を買う。

「配当利回り」は予想1株配当金÷株価で算出します。だから、株価が安くなるほど、同じ配当金でも配当利回りは高くなります。

 つまり、ダウの犬投資法とは、高利回り=株価が安い株を買い、株価が上昇して利回りが低くなった株を売却する、ということ。高利回り株で、“値上がり益”を狙う投資法なんですね。

下落時の今は買い時!? 利回り上位4銘柄が4%以上!

 本当は5~10銘柄均等に買うのが正解だけど、私が米国株を始めた21年は米国株が高値圏だったので、まとめて買う気にはなりませんでした。なにしろ私は安い株が好きなので。だから、当時、利回りが3番めによかった通信事業者のベライゾン・コミュニケーションだけ買いました。

 でも、今の下落相場はもしかしたら買い時かもしれません。1月の株価の下落時に日本株をだいぶ買いました。米国の高利回り株も検討してみたいと思います。

下落している今が買いチャンス!? NYダウ30銘柄の高利回りランキングを公開。“優待おじさん”こと桐谷さんが注目する「ダウの犬」投資法とは?株価および配当利回りのデータは22年1月28日時点。予想配当はアナリストのコンセンサス。データ出所=QUICK・ファクトセット。
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桐谷広人(きりたに・ひろと)

1949年10月15日、広島県竹原市生まれ。365日株主優待と配当で生計を立てる投資家。プロ棋士七段。バブル絶頂期の1984年に株を始め、バブル崩壊やITバブル、リーマンショックなど相場の浮き沈みを経験。資産は4億円目前。近著に『一番売れてる月刊マネー誌ザイと作った桐谷さんの米国株入門』『一番売れてる月刊マネー誌ザイと作った桐谷さんの株入門』の2冊が好評発売中。