コロナで様変わりした環境下で学生の意識はどう変わったのか。特集『就職人気企業ランキング 2023年卒早期調査』では、2023年卒の「文系男子」「文系女子」「理系男女」の就職人気企業ランキングを作成した。#2では、文系女子のベスト150をお届けする。(調査・分析/株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース経営企画室 室長 高村太朗)
ダイバーシティ推進企業が上位
東京海上日動火災保険が1位
1位の東京海上日動火災保険をはじめ、三井住友海上火災保険(3位)、日本生命保険(5位)、損害保険ジャパン(7位)、大和証券グループ(9位)、第一生命保険(10位)と大手金融機関がトップ10に6社ランクインした。
業績の良い企業に人気が集まる傾向は男子と同様だが、文系女子は女性が長く働きやすい環境や制度、活用実績を重視する傾向が強い。この点で大手金融機関は伝統的に女性の採用数が多く、強みを有する。ライフステージの変化に応じて仕事と私生活を両立させやすい制度の利用実績や、制度を活用しながら活躍する先輩社員のロールモデルは豊富で申し分ない。
1位の東京海上日動火災保険は社員の約半数が女性で早くからジェンダーギャップの解消に取り組んでいる。役員を含めて女性管理職308人が営業や損害サービスの第一線の責任者として活躍する。
3位の三井住友海上火災保険も、課長以上の女性管理職は16.5%と年々向上している。その上、新たに女性限定の副支店長・副部長ポストを新設するなど、積極的に女性活躍支援に取り組んでいる。
一方でメガバンクは過去の大量採用時代と比べて採用数を減少させていることもあってか、三菱UFJ銀行(46位)、三井住友銀行(54位)、みずほフィナンシャルグループ(58位)と伸び悩んだ。
総合商社は、従来の取り組みに加えて新たに「女性活躍推進委員会」の立ち上げを発表した伊藤忠商事(2位)、三菱商事(8位)の2社がトップ10に入った。
電子書籍や権利ビジネスのグローバル展開を進め、2020年11月期に純利益を1.5倍に伸ばした講談社が4位。女性活躍推進に四半世紀以上の歴史を持ち、女性管理職比率34%を誇るベネッセコーポレーションが6位となった。
従来、文系女子学生の憧れの的として高い人気を誇ってきた航空・旅行・レジャー業界は、JTB(30位)、オリエンタルランド(40位)、ANA(45位)、JAL(52 位)と低迷した。