特集「新学閥 早慶・東大・一橋・名門高校」(全19回)第14回はデータ編。この人気企業はどの大学から多くを採用しているのか。30年の累計就職者数で知られざる各企業での学閥力に迫る。(「週刊ダイヤモンド」2019年7月13日号を基に再編集。肩書や数字は当時のもの)
主要24大学別「就職先ランキング」
人気16企業別「採用大学ランキング」
あの大学はどこに卒業生を多く送り込んでいるのか。この人気企業はどの大学から多くを採用しているのか。
1989年から2018年までの30年間で、就職者の累計数を算出した。
わざわざ累計数を示したのは、それが“学閥”の強さを示すからに他ならない。累計数が多ければ多いほど、社内で活躍するOB、OGの絶対数が増し、社内での影響力が大きくなる。
学閥の雄、慶應義塾大学の30年間の就職先は次の通りだ。
2位 三菱UFJ銀行 2952人
3位 東京海上日動 1728人
4位 三井住友銀行 1664人
5位 三井住友海上 1215人
現在、学生就職人気の最上位に位置するのは五大総合商社。その難関をくぐり抜けた卒業生の数を比較すると、30年累計では次の順位で一致する。
2位 早稲田大学
3位 東京大学
どの商社でも強さを見せるのは慶應の卒業生だ。三菱商事、三井物産の両雄はほぼ同じになる。
三菱商事 1163人
住友商事 833人
伊藤忠商事 676人
丸紅 654人
さらに、もう少し見てみよう。
2位に付ける早稲田の累計数が、1位の慶應に対してどのぐらいの割合になるかを見たものである。
三菱商事 74.2%
伊藤忠商事 77.4%
住友商事 78.1%
丸紅 85.6%。
特に、三井物産の慶應集中度が際立つ。ちなみに三菱商事は、1位慶應に対する3位東大の累計数の比率で三井物産の46.7%を大きく上回り、62.9%とトップに立つ。
次ページ以降、主要24大学、続いて人気企業16社のトップ10を掲載した。大学によって累計年数が30年に届かないものがあるため、企業別の累計数は、各企業の各大学からの累計採用人数を各大学の掲載年数で割った「平均値」を取っている点に、留意していただきたい。