「私の場合でいえば、“交通事故問題に明るい”というように、どんな分野に強い弁護士かということはもちろんですが、それ以上に重要なのが、自分がどういう人間なのかを知って頂くことです。というのも、ご相談を受けるとなれば立ち入ったことまで伺うわけですし、裁判になれば6ヵ月、1年のお付き合いにもなります。信頼できる人柄と見込んでいただかなければうまくはいきません」
森本さんは、信頼性の高い愛媛新聞社の運営する専門家サイトに、愛媛の弁護士として登録しました。
「愛媛新聞社の運営という信頼性の高さは、愛媛を拠点とした弁護士としては第一の魅力です。愛媛新聞紙上でサイトの存在をたびたび宣伝してくれるのも大きな利点で、弁護士を探す方がサイトにアクセスして来られる件数は確実に増えています」(森本さん)
2010年春に登録し、2年目からインターネットから訪れる相談者が目に見えて増えてきたと森本さんはいいます。平成24年1月~10月末の期間にインターネットがきっかけで相談に来られた新規ご相談者数は84名にのぼったそうですから、インターネットを見て訪れる相談者が1ヵ月平均8.4人ということになります。
以前は、顧客や知人からの紹介、弁護士会や法テラスなどを経由した相談や受任(正式な法的交渉を依頼される)が大半だったので、見込客層が大幅に広がったことになります。森本さんは、新聞社の運営する専門家サイトに限らず、自分自身のブログ、フェイスブックなどを組み合わせて活用しています。
「インターネットからの相談者は、ブログなどであらかじめ私の人となりや得意分野を把握したうえでご相談にいらっしゃるのでスムーズです。最初から委任を前提に来所される方も多いですね。若い世代や女性が多く、相談内容も離婚問題などが増えたと思います」(森本さん)
森本さんのこれまでの経験では、「早く相談してくれればもっとよい解決があったのに」と思うことが少なくないそうです。誰しもトラブルは先送りしたいうえに、なかなか弁護士に相談する勇気は出ないものです。インターネットを入り口にする人が多いのは、弁護士事務所に初めてコンタクトするのに電話ではためらいがあるからではないかと、森本さんは考えています。実際、インターネットからの問い合わせの大半は相談のアポイントを求めてくる方からです。「インターネットの垣根の低さは、より良い解決にもつながる」と森本さんは感じています。