米短文投稿サイトツイッターは、昨年上半期(1~6月)に投稿の法的な削除要請が世界で4万3387件あったと発表した。このうち日本は1万8518件と約43%で世界最多。集計は各国の政府機関や個人の代理人弁護士による申告で、それぞれの事情や取り組みによって傾向にばらつきはあるが、日本の削除要請は違法薬物取引やわいせつ事案、特殊詐欺など犯罪に関するケースがほとんど。犯罪に利用しようとする勢力が多い半面、防止と抑止に向けた監視機関が目を光らせている実態も浮き彫りになった。(事件ジャーナリスト 戸田一法)
ツイッターの削除要請件数
日本が世界最多
ツイッター社(以下、同社)が半年ごとにまとめる「透明性に関する報告書」で1月25日、明らかにした。2021年1~6月の法的な削除要請件数は、日本に次いでロシア、トルコ、インド、韓国の順で、この5カ国で95%を占める。
実はこの報告書によると、20年1~6月と7~12月でも日本が世界最多だった。数字だけ見ると、日本(のほか4カ国)でツイッターを利用する犯罪者(もしくはまだ立件されていない予備群)が多いと思われるかもしれないが、未然に防ごうとする政府機関などがその危険性を漏れなくすくい上げているともいえる。