ロシアがウクライナに侵攻すれば、幾つかの破滅的な人道問題が生じるだろう。その一つは欧州での新たな難民危機かもしれない。今回は欧州がうまく対応することを期待したい。ウクライナは欧州連合(EU)加盟を望んでいるが、それは実現するとしても、何年も先のことになるだろう。しかし、ウクライナ国民はすでに、EU諸国へのビザなし渡航を認められている。同国は、EU加盟国のポーランドやスロバキア、ハンガリー、ルーマニアと国境を接してもいる。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、より多くの領土をウクライナから奪い取ろうとすれば、数え切れないほどの難民が安全を求めてウクライナからこれら隣国へ流れ込む可能性がある。ポーランドほどその直接的影響を受ける国は他にないだろう。同国の内務次官は最近、「政府として最悪のシナリオに備えなければならない」とし、「流入する人々がたとえ百万人規模になろうとも対応できるよう、内務省は以前から準備を進めてきた」と述べた。
【社説】ウクライナ侵攻で難民危機の再来も
EUは何百万人ものウクライナ人を受け入れられるのか
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