過激派組織「イスラム国(IS)」の指導者が自爆死して数日がたつが、米軍が支援するクルド人勢力は今も、ISが襲撃したシリア刑務所の脱走者の行方を追っている。イスラム国は1月20日、減少傾向にある戦闘員を補強するため、シリア北東部ハサカの刑務所を襲撃。それから約2週間後、ハサカではISの武装集団の姿が確認されており、刑務所襲撃がISの戦力再生能力に長期的な影響を与える恐れがある。地元住民はこの先も恐怖にさらされることになる。今回の刑務所襲撃では、1週間にわたる銃撃戦で500人近くが死亡するなど、シリアで発生したISの攻撃としては少なくともここ3年で最悪とされる。刑務所襲撃は、死亡したイスラム国のアブイブラヒム・ハシミ・クラシ最高指導者が指示した最後の攻撃の一つだ。クラシ氏は3日深夜に実行された米軍特殊部隊による対テロ急襲作戦で、家族を巻き添えにして自爆死した。
ISのシリア刑務所襲撃、過激派なお逃走中
イスラム国増勢の懸念も
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