FIRE(経済的自立と早期リタイア)をするためには、まず投資の種銭となるお金を貯めなければいけません。しかし、日用品の価格上昇が続くなか、社会保険料の負担増などでなかなか手取り額が増えないサラリーマンがお金を貯めるのは本当に難しくなりました。どうすればFIREのための元手をつくることができるのか――『年収300万円からのFIRE入門』を上梓したファイナンシャルプランナーの西野浩樹氏にお話をうかがいました。

給料が増えても貯金できない人には「会社の制度」がおすすめPhoto: Adobe Stock

お金が貯まらないのには原因がある
逃れられない「パーキンソンの法則」

 FIREをしたいと思っても、元手となるお金がないので投資なんて始められないという人が大勢います。普通の生活をしていると、なかなかお金が貯まらないのには理由があります。

パーキンソンの法則」をご存じでしょうか?

 パーキンソンの法則とは「支出の額は収入の額まで膨張する」という原則のことです。

 つまり、「収入が増えたら貯金できるのに」「毎月、給料が余った分を貯金しよう」という目標は、通常、実現することはありません。給料が増えたら増えた分だけ支出も増えるからです。