自分で貯金できない人は
会社の福利厚生を使って種銭を貯めよう

 給料が入ってきた分だけ、支出は膨張していきます。ですから、自分の意志で毎月3万円貯めようとか、ボーナス時に10万円貯めようと頑張るのは相当困難です。

 そこでおすすめしたいのが、給料が口座に入った瞬間に、積立貯金や財形貯蓄で強制的に貯蓄を行うことです。そして、残った分で生活をするのです。

 ちなみに、財形貯蓄は「勤労者財産形成貯蓄」の略称で、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄、一般財形貯蓄の3種類があります。

 このうち財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄については、元本合計550万円までの利子にかかる税金が非課税になります。なお、目的外に使用した場合は5年間にさかのぼって利子に課税されることになりますが、5年より前の利子については、目的外の引き出しであっても非課税という特典があります。

 FIREするためには、種銭が必要です。そして、サラリーマンが確実にお金を貯めるには、一般財形貯蓄で貯めることが得策だと思います。

 財形貯蓄制度がある会社であれば、雇用されている人は基本的に申し込むことが可能です。正社員だけでなく、パートやアルバイト、派遣社員であっても条件を満たせば利用することができます。

 サラリーマンであれば、自分の会社の総務に出向いて申し込むことになります。

 その際、1000円単位で「給与○○円と賞与○○円」と事前に金額を決めて申し込みます。会社によっては利子補給制度で積立金額に応じて1~3.9%を補給してくれる場合もあります。

持ち株会制度を使って
種銭を貯めながらお金を増やす

 もしお勤めの会社にあれば、自社株を買う持ち株会制度もおすすめです。

 株は値動きが激しいのでリスクがありますが、毎月1000円単位で買うことができて、会社によって1~10%程度補助をしてくれるところもあります。

 自分の勤めている会社が儲かることで会社の株価が上がり、その分のキャピタルゲインを狙えることもあります。

 詳しくは、自分の会社の総務担当者に確認してみてください。

 サラリーマンでいるうちに、その会社の福利厚生をとことん使い倒すことで、FIREへの道は間違いなく近づいていきます。