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セミナーで配布資料を配ってはいけない
筆者は経済コラムニストなので、主な仕事はモノを書くことだ。連載コラムだけではなく、書籍も毎年何冊か出版している。一方で、講演の仕事も多い。コロナ禍で講演回数は減ったものの、以前は年間140～150回ぐらい講師を務めていた。そんな筆者がポリシーにしていることがある。それは講演資料を原則として事前には配布しないということ、そして紙の資料は配らないということだ。
もちろん主催者の意向でどうしても資料配布してほしいと要望される場合もあるので、その場合はそれに従うが、自分が主催するセミナーでは一切事前配布はしないし、他者主催セミナーの場合でも「なぜ配布しないか」という理由を説明して理解を得るようにしている。
では全く資料配布をしないのかというと、そんなことはない。紙の資料は配らないというだけで、セミナーで使った資料は全て後でダウンロードできるようにクラウドの保管場所のURLアドレスやスマホ等でもダウンロードできるよう、QRコードを印刷したものは配るようにしている。
なぜセミナーの事前配布や紙の配布をしないのか？ひと言で言えば、本当にセミナー参加者のためにならないからだ。この理由は2つある。
