中央情報局(CIA)など米国の情報機関は、ロシアによるクリミア半島併合で不意を突かれて以降、ロシアに関する機密情報収集に力を入れてきた。だが、ウラジーミル・プーチン大統領の策略や意図を暴くような取り巻きレベルの情報提供者をなかなか確保できずにいる。ロシアに対する米国のスパイ行為を巡っては、バイデン政権による異例の機密情報開示を受けて、その「成果と限界」の双方が浮き彫りになっている。米情報機関は昨年12月、ロシアがウクライナ国境付近に兵力を集結させており、その数は17万5000人に達するとの情報について、機密扱いを解除して分析結果を公表。兵士らは100大隊戦術グループで構成され、2022年初頭には行動に移す用意が整うとしていた。米当局者は現時点で、105大隊の戦術グループに所属するロシア軍兵士15万人程度がウクライナ国境付近に配備されていると推定している。
露軍の動き読めても読めないプーチン次の一手 米スパイの限界
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