ジョー・バイデン米大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)理事らの構成を多様化しようとしている。その多様化は、人種と性別に関するものだけではない。FRBがイデオロギー面での多様性をもっと取り入れることは確かに可能だ。しかし、バイデン氏が選んだ2人のFRB幹部候補は、環境と人種を含めFRBの任務を事実上書き換えたいと考えている。それゆえ、この2人はFRB幹部として不適任だ。上院銀行委員会の共和党議員らは15日、バイデン氏が選んだFRB幹部5人の指名承認の採決の場に参加せず、定足数未達とすることで採決を阻止した。共和党議員らは、ジェローム・パウエルFRB議長の再任、フィリップ・ジェファーソン氏の理事指名、ラエル・ブレイナード理事の副議長指名の承認の棚上げは求めていない。しかし、サラ・ブルーム・ラスキン氏の副議長指名と、リサ・クック氏の理事指名については、深刻な懸念があるとしている。民主党はこうした懸念を一蹴している。