スキー場ではイヤフォンでレディー・ガガやスーサイドボーイズの曲をガンガン流しながら滑っている。さっそうと滑り下りると、中国の豚まんにかじりつき、カメラに向かって笑顔をみせる。米サンフランシスコ生まれながら、中国代表として北京冬季五輪に出場しているフリースタイルスキーのアイリーン・グー(谷愛凌)選手。メダル獲得の実績とスポーツを通じて隔たりを埋め、境界を越えるという彼女のメッセージに魅了された中国人ファンや国営メディアはグーさんを礼賛している。しかし、人気急上昇の陰で、批判的な論調も浮上してきた。中国の一般庶民にとってグーさんの存在はどんな意味があるのかといった声が聞かれるようになり、批判的なコメントがネット上から消されるケースが増えている。
米国生まれグー選手は中国の誇り? 交錯する市民感情
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