新型コロナウイルスの発生源を世界が知ることは、永遠にないかもしれない。しかし、世界的大流行が3年目に入った今になってもなお、興味深い情報が現れ続けている。新型コロナウイルスが研究所から流出したとの説を裏付ける新たな証拠が、ハンガリーの2人の科学者によって偶然発見された可能性がある。ゲノム解析のためにある中国企業に送られた土壌サンプルから得られた遺伝子データ標本が、新型コロナウイルスの元になったウイルスに汚染されていた可能性があることが、最近公表された彼らの論文の中で示唆されたのだ。一部の科学者からパンデミックの発生源だと信じられている武漢ウイルス研究所(WIV)も、同じ企業を使っていた。サンプルが2020年初頭に分析されたなら、新型コロナウイルス感染が広がり始めていた時期でもあり、他の研究者が新型コロナウイルスの研究をしていたときに、サンプルが汚染された可能性はある。しかし、中国が最初にウイルスを特定したと発表した2019年12月末より前に分析がなされていたとなると、それは疑わしくなる。
【社説】新型コロナ、研究所流出説の新情報
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