ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州の前線地帯で砲撃が激化している。ウクライナ政府はロシアに侵攻の口実を与えないため、反撃をできる限り控えるよう自国軍に指示した。18日午前、ドネツクとルハンスクのウクライナ支配地域と親ロ派支配地域とを分かつ停戦地帯では、重火器、戦車、迫撃砲による応酬が激しさを増した。ドンバス地方と呼ばれるこの地域での武力衝突は17日に急拡大し、ウクライナ支配地域の幼稚園や学校が砲撃を受けた。ウクライナと欧米の当局者によれば、ロシア政府はドネツクとルガンスクの親ロ派支配地域の住民にロシアの旅券(パスポート)を発行。ウクライナが当地で人々を虐殺していると主張し、ウクライナ軍を煽って民間人を攻撃させようとしている。ロシア軍は2008年にグルジア(現ジョージア)を侵攻した際にも同じ作戦を使った。