ロシア軍は21日、自国領内でウクライナの装甲車2台を破壊したほか、ウクライナ人5人を殺害したと発表した。だが、ロシアが侵攻の口実を作ろうとしているとウクライナや西側の首脳が警告する中、今回の事件についてもロシア側はその証拠を示していない。ウクライナ軍の報道官、パブロ・コヴァルチュク中佐は、そのような事件は発生していないと指摘。「そんなことは起きていない」と述べた。さらに「ウクライナの破壊工作・偵察チームがロシア国境付近で捕まったという主張は完全なでたらめで、(中略)ロシア国境付近で行方不明になったウクライナ兵士はいない」と語った。別のウクライナ当局者は、ソ連領マイニラでのフィンランドによるソ連軍砲撃疑惑を思い起こさせるものだと指摘した。砲撃は実際にはなかったことが判明したが、1939年にソ連がフィンランドに侵攻するきっかけとなった。