インフレの兆候がアジアの一部地域で表れている。最近までコスト圧力の影響がないとみられていた国々でもエネルギーや食料品の価格が上昇し始めた。インドのインフレ率は1月に6%へと急上昇した。これは、新型コロナウイルス禍前の3年間のインフレ率のトレンドだった3.6%前後を大幅に上回っている。スリランカの同月のインフレ率は14.2%と、10年以上見られなかった高水準に達した。韓国の消費者物価コア指数の伸び率は最近、2012年1月以来の高水準である3%を記録した。タイの消費者物価上昇率は2020年まで3年にわたって平均1%以下にとどまっていたが、今では3.2%に達している。観光に依存する同国経済がアジアで最も低い部類の成長率にあえいでいるにもかかわらずだ。トラック運転手らは最近、ディーゼル燃料価格の引き下げを政府に求め、怒りに任せてバンコクの道路を封鎖した。
アジアにもインフレの足音、中国は例外
コスト圧力の影響がないとみられていた国々でもエネルギーや食料品の価格が上昇
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