仮想通貨取引所「FTX」の最近の広告では、トム・ブレイディ氏が知り合いと思われる相手に片っ端から電話をかけ「仲間に入らないか」と尋ねている。「仲間に入る」とは、自分のように米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のスターになりスーパーモデルと結婚するようなキャリアを歩むという意味ではなく、自分と一緒に暗号資産を買わないかと誘っているのだ。これは著名人のお墨付きを得た商品であることを売り込むよくある宣伝で、「FOMO(フォモ)」と呼ばれる乗り遅れることを恐れる人間の心理を突いている。FOMOは仮想通貨や関連技術に既に投資しており、他の人たちを仲間に引き入れたいと考える人たちが用いる常とう的な心理術だ。ブレイディ氏はFTXに出資している。