トレパク、スパチャ、告発系YouTuber…。読者の中には、これらの言葉がピンと来ない人もいるかもしれない。しかし最近の「ネット炎上」を理解するためには、これらの言葉を知ることが不可欠。また、細かすぎて伝わりづらい最近のネット炎上の背景には、クリエーターへ強いリスペクトとそれが裏切られた際の反動がある。(フリーライター 鎌田和歌)
炎上は、時代遅れにならず背景や知識がないと理解不能
まずは、次の二つの文を読んでみてほしい。
これらの文字列を見て、一体何の説明だかさっぱりわからないという読者も多いかもしれない。
この二つの騒動はYahoo!ニュースにも取り上げられ若者を中心に大きな話題になったが、現代は趣味・嗜好によって情報取得先が細かく分かれているため、普段これらの界隈の話題にタッチしていない人にとっては、まったくわからないだろう。
今回の原稿の目的は、普段あまりイラストレーターやVTuberなどに興味や関心のない人たちに、これらの炎上の背景にある文化を伝えることだ。ネット上では、人気クリエーターは「神」とあがめられ、大きな影響力を持っている。そこにはクリエーターに対する強いリスペクトがあるからだが、受け手側がその期待が裏切られたと感じたときに、大炎上を引き起こしてしまう。ファンコミュニティーの一歩外側からはわかりづらい炎上と言えるだろう。
※クリエーターらへの批判を目的とする記事ではないことなどから、記事内への個人名(活動名)の記載は避けた。
今の世の中についていけなくなっている読者のために、(1)と(2)の背景について、説明しよう。