ウクライナに侵攻したロシアの国営メディアは厳しい情報統制を行っているといわれる。その一方で、SNSを通じて反戦デモが広がるなど、統制には「ほころび」もある。ロシアと同じく情報統制が厳しい中国では、人々はSNSでどこまで自由な話ができるのか。中国と日本に住む中国人に、率直な意見を聞いてみた。(ジャーナリスト 中島 恵)
中国国内のSNSで
政治の話をする人はいる?
「大学時代の同級生、約500人のSNSグループに入っているのですが、ほとんど毎日のように誰かが熱心に議論したり、意見交換したりしています。多いのは国際情勢、国内の政治経済、共同富裕、あとはコロナ関連などですね。結構真面目な内容が多いですよ。習近平氏に関して?実は、彼自身についての話も多いんです」
40代のある中国人男性はこう語る。
この男性が卒業したのは、中国国内の大学ランキングで、常にトップ10に入る有名大学。SNSグループには政治家や大企業の管理職、公務員などもいて、それぞれの立場によって意見はかなり異なるという。この男性はある小さな企業の経営者だ。