日本製デジカメやゲーム機が苦境に!?<br />中国の「スマホ集約化」は日本以上インドの通勤列車でスマートフォンを利用する人々
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 動画サイト視聴ひとつとっても、粗い画質で見るのが彼らにとっては当たり前だ。そんな環境に置かれた人々にとっては、画質を追求すること(クオリティ)よりも、様々な体験ができること(エクスペリエンス)のほうが大切なのは当然だろう。途上国では概して海賊版利用率が高く、つまりインターネット利用者は無料でソフトをダウンロードしたり、無料で動画を見たり音楽を聴く。

 インドではスマートフォンやタブレットの売上ランキングに、地場メーカーが顔を出し始めた。筆者が訪れたバングラデシュ人やインド人やベトナム人の家庭では、テレビよりもYouTubeを好んで見ている人が多い。ならば、すごい画質で付加価値の高いソフトを入れたスマートフォンや、スマートフォンより画質のいいデジカメやテレビが、今よりも売れるだろうか。

日本製デジカメやゲーム機が苦境に!?<br />中国の「スマホ集約化」は日本以上バングラデシュ人も携帯電話やスマートフォンでゲームを遊び音楽を聴き写真を撮る
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 日本では、スマートフォンを買い、デジカメもゲーム機もテレビもHDDレコーダーも買う。しかし途上国では今でこそテレビやデジカメが売れても、3Gが庶民価格まで降りてきて利用範囲が広がり普及すれば、中国の後を追って人々はスマートフォンひとつで何でもこなすようになるのではないか。中国に10年滞在し、足を使って周辺国をチェックしている筆者は、そう感じずにはいられない。

(写真撮影/山谷剛史)


◆お知らせ◆

日本製デジカメやゲーム機が苦境に!?<br />中国の「スマホ集約化」は日本以上

本記事の著者・山谷剛史氏が、インプレスR&Dより書籍『現地発ITジャーナリストが報告する5億人市場の真実 日本人が知らない中国インターネット市場[2011.11-2012.10]』を刊行されました。中国のネット社会はインターネット利用者が5億人を超え市場が過熱する一方、政府によるネット規制もあり、日本からはなかなか見えて来ません。本書では、それを現地で感じてきた山谷氏の取材に基づき、スマートフォン、ソーシャルメディア、検閲、反日デモとネット世論など、さまざまな出来事をピックアップして体系的にわかりやすく紹介。いま実際に中国のインターネットの状況がどのようになっているのかを理解するうえで貴重な一冊となっています。印刷書籍版(2520円)電子書籍版(1680円)の2バージョンで好評発売中です。