新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の感染に歯止めがかからない中国で、厳格なロックダウン(都市封鎖)再導入など封じ込め措置による影響が広がってきた。ロシア、北朝鮮と国境を接する北東部・吉林省では、住民2400万人を対象に14日からロックダウンが始まった。2年前に武漢市でコロナ感染が最初に確認されて以降、省全体でのロックダウン実施は初めて。深セン市でも14日から1週間の封鎖措置が開始された。公共交通機関が運休となったほか、生活に欠かせない業種以外の企業活動は停止され、学校も閉鎖された。上海市の企業も週末に事業の閉鎖が始まった。中国当局が早期に流行を食い止められるかどうかは、感染力が強いオミクロン株に対する中国の封じ込め戦略を試すだけではない。中国によるコロナ絡みの制限措置は、すでに世界のサプライチェーン(供給網)に混乱をもたらしており、その行方は世界全体にとっても大きな意味を持つ。
中国でロックダウン拡大、世界経済に影響も
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