ワクチン接種後に90分の運動をすると抗体産生量が増える!?写真はイメージです Photo:PIXTA

 インフルエンザや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの効果を高めたいのなら、接種後に90分ほど運動をすると良いかもしれない。そうすることによって、運動しない場合よりも有意に多くの抗体が産生されるという。ただ、それが感染リスクの低下に結びつくかどうかはまだ確認されていないとのことだ。米アイオワ州立大学のMarian Kohut氏らの研究であり、詳細は「Brain, Behavior, and Immunity」5月号に掲載された。

 この研究には、インフルエンザワクチンまたはCOVID-19ワクチン(米ファイザー社製BNT162b2)の接種を受けた84人が参加。全員が習慣的に一定程度の運動を継続していることを適格条件とした。

 全体を接種後に運動を課す群と課さない群に割り付け。さらにインフルエンザワクチン接種後に運動を課す群については、運動時間を45分とする群と90分の群に分類。COVID-19ワクチン接種後に運動を課す群の運動時間は全員90分とした。この時間設定は、90分の運動によりインターフェロンα(INFα)の産生が有意に増えるという知見を根拠に設けられた。運動の種類は、速歩、ジョギング、エルゴメーターなどで、軽度からやや強い強度とした。