米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は21日、インフレ抑制に正当化されるとの結論に至れば、0.50ポイントの利上げに踏み切り、意図的に景気を減速させる水準に引き上げる用意があるとの認識を示した。パウエル氏は首都ワシントンで開催される経済会議向けの講演原稿で「物価安定への回帰を確実にするため必要な措置を講じる」と述べた。また「1回もしくは複数の会合でフェデラルファンド(FF)金利を(0.25ポイント)より大幅に引き上げることが適切との結論に至れば、そうする」と指摘。さらに、中立を超えて一段と制限的なスタンスまで引き締めることが必要だと判断すれば、同様にそうすると述べた。パウエル氏はインフレ見通しは「ロシアによるウクライナ侵攻以前から著しく悪化していた」とも指摘。欧州での戦争、および西側によるロシアへの強力な経済制裁の影響でサプライチェーン(供給網)の混乱がさらに増幅し、さまざまな製品の原料となる重要な資源の価格が高騰する恐れがあるとの認識を示した。