――筆者のデービッド・キャメロン氏は2010~16年に英首相を務めた ***  「米大統領閣下、バリ島へようこそ。夕食会であなたとご一緒するのは、大量殺人を行った戦争犯罪人のウラジーミル・プーチンです」。今われわれが行動しなければ、今年10月にインドネシア・バリ島で開く主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)では、こうしたシーンが展開されることになる。  私には、次のような米英政府からの反対の声が聞こえる。  ・「G20はわれわれの所有物ではなく、対話の場は重要だ」。確かにその通りだ。しかし、G20の会議は、権威と尊敬の念を示すものでもある。