CAといえば航空会社をイメージさせる代表的な職種ですが、航空会社では多様な職種のスタッフが運航に関わっています。飛行機一機を飛ばすために、さまざまな部署が連携し合い定期運航に携わっているのですが、その中でもCAと一番密に関わる職種は何といってもパイロットです。飛行機のドアが閉まると目的地までは運命共同体となるパイロットのエグゼクティブな一面をご紹介します。(CCI代表取締役・元国際線チーフパーサー 山本洋子)
フライトごとで異なる機長=CAの上司、CA人気の高い機長とは?
航空会社の中で航空機の飛行に直接携わるパイロット。かっこいい制服に身を包み、空港を颯爽と歩く姿に目を留める人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
パイロットには運航を担い、お客様を目的地まで安全にお運びする重要な任務があります。CAは飛行機の客室でお客様サービスを行うのですが、サービス要員であると同時に安全運航に従事する保安要員という役割も担っています。直接操縦には関与しませんが、例えば客室から火災が発生したような場合、CAは初期消火をすると同時にお客様を安全な状況に誘導します。操縦室にいるパイロットに客室内の状況を逐一報告し、安全運航が継続できるように努めます。万が一、火災が鎮火しないという最悪の場合、緊急着陸に発展することもあるのです。
このようにCAとパイロットは常に連携をしながら空の安全を守っています。
絶対にあってはいけないことなのですが、何か非常時が起こった場合、ある意味、運命共同体のようなCAとパイロット。そこには厳格な指揮系統があります。
ブリーフィングと呼ばれる飛行前の打ち合わせが始まったときから、CAは機長の指揮下に入ります。お客様の状況やサービスの状況など運航に関わる全てのことは機長の許可が必要となり、機長の指示の下フライト業務を遂行します。
ブリーフィングが始まると同時に、上司と部下の関係がスタートします。CAとパイロットはいつも同じメンバーでフライトしているわけではありませんので、初めて会う機長がいきなり上司になるわけです。機長が必ずしもいい人とは限りません。また逆にCAから評価の高い機長も複数います。
そんなCA人気の高い機長にはある共通点があります。