GAFAと同じレベルで世の中を変えているのか

――鶴岡さんが今まで実現するのに大変だったことは何ですか?

鶴岡 シンプルにBASEをつくるのはすごく大変ですし、未だに苦戦中です。もっと大きくしていきたいですし。

GAFAとかいくつかのIT企業だけが世の中をよくしていて、うちみたいなところは余生を過ごさせてもらっているだけなんじゃないかと思うこともあって。「BASEがあってもなくても、世の中が変わらない可能性はあるよね」とか、「影響度的には世の中を変えたのはGAFAだな」と思っちゃったり。

でも、ちゃんと世の中に貢献できる事業をつくりたいじゃないですか。この時代に生きていて、300人ものメンバーが一緒に協力してくれている。その時間を最大限有効化すると考えると、「みんなが生きて世の中が1歩でもよくなった」っていう感じに絶対したいんです。そうすると、やっぱり今の事業規模だと全く足りない。特定の人は喜んでくれたかもしれないけれど、世界中の人が1歩前進したかというと、そういうわけじゃないと思うので。その葛藤は強くあります。

手伝ってくれているみんなに対しての申し訳なさがあるんです。一人当たりが世の中に与える価値が、Appleで働くよりも小さすぎる。

働いてるメンバーの能力はそんなに変わらないのに、世の中に与えている影響が変わるのは、シンプルに経営者の差だと思うんです。次の10年20年でどう挽回するか。相当大変で難しいんですけど。どう実現したらいいか考えています。

この10年は全く新しい戦略を取ってみようとか思ってるんです。ぶっちゃけ、ここで失敗してもステイするだけじゃないですか。だから、どれだけリスクを取れるかが大事な気はしています。

平尾 やっぱり海外じゃないですか、次は。鶴岡さんは海外で戦える起業ですし、グローバルにに活躍してほしいと勝手ながら思っています。

鶴岡 海外やりたいですね。シンプルに、アメリカとかに旅行に行って、自分のサービスを使ってくれてると嬉しいじゃないですか。そういう世界になりたいですよね。

平尾 世界のBASEになりそうですね。

鶴岡 ぜひ、目指したいです。

〈第3回へ続く〉