ダイヤモンド決算報#フィンテックPhoto:PIXTA

コロナ禍が3年目に突入し、多くの業界や企業のビジネスをいまだに揺さぶり続けている。その対応力の差によって企業の業績は、勝ち組と負け組の格差が拡大している。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はfreee、マネーフォワードの「フィンテック」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

freee、マネーフォワード
前年同期比で2桁増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のフィンテック業界2社。対象期間は21年9~12月の直近四半期(マネーフォワードは21年9~11月期、freeeは21年10~12月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・freee
 増収率:44.9%(四半期の売上高35億円)
・マネーフォワード
 増収率:29.6%(四半期の売上高43億円)

※freeeは収益認識に関する会計方針の変更を行っているが、当社の開示方法に準じて、前年同期の売上高と増収率には同変更を遡及適応していない。

 freeeは4割超、マネーフォワードは約3割とともに前年同期比で大幅増収だった。特にfreeeは、6四半期連続で4割超の増収となっている。好調の要因とは何か。

 次ページでは各社の増収率の推移を紹介するとともに、freeeの増収要因について詳しく解説する。