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「ずっと大手1社勤務で転職経験なし」
そんな30代は転職が難しくなる!?
かつて、転職できるのは35歳が上限という「35歳転職限界説」が主張されていた時代がありました。ご存じの通り、転職する人の年齢はどんどん上に延びており、そんな説はもはや昔話になっています。
ところが最近、求人を出している企業の担当者とお話ししていると、別の意味で35歳が転職の一つの分かれ目になってきた感があります。転職経験がない30代半ばの候補者に関し、企業が採用を敬遠する傾向が見られるのです。
「この候補者は転職経験がありませんね……」
「大手でずっと1社勤務だけですか。この人は『なし』かな……」
そんな反応がよく返ってくるようになりました。転職経験が少ないほうが価値が高いと思い込んでいる人には、驚きかもしれません。
その背景としては、「35歳転職経験なし」の人について、実際に採用したものの、あまりうまくいかなかった経験が企業に蓄積されてきたのだと思います。
転職市場で一時期、リクルート出身者が人気になったことがあります。リクルート出身である私のところにもたくさんオーダーが寄せられましたが、しばらくたつと「リクルートしか経験のない人は困る」「リクルートから一度、他社へ転職した経験のある人がいい」と潮目が変わってきました。
そのときと似たような状況だと感じています。
「35歳転職経験なし」が敬遠される理由
見られるのは新しい環境への適応力
なぜ「35歳転職経験なし」が敬遠されるのか。理由の一つには、転職先への適応力の問題があります。
