朝引いたカード、大アルカナの「隠者」(正位置)の意味をアンソニー・ルイス著『タロット 基本のリーディング大全』で調べると……。

アンソニー・ルイス(Anthony Louis)
精神科医として豊富な臨床経験を持ち、タロットをはじめとするさまざまな占術の研究に30年以上にわたり取り組んでいる。占星術や占術の講義を国内外で行い、『American Astrology』『The Mountain Astrologer』『The Horary Practitioner』などの雑誌にタロットや占星術、その他の占いに関連した記事を寄稿している。著書には、『ホラリー占星術』(駒草出版)、『完全版タロット事典』(朝日新聞出版)などがある。

正位置での隠者のメインテーマは「自分の内側を探す」。

【キーワード&フレーズ】には、熟考、瞑想、集中する、心理的な空間の必要性、根源との接触、静かな研究、社会から退く、細部まで注意を向ける、再評価、発見、人生の謎に思いを馳せる、日常生活からの離脱……等々。

これらは気になったキーワードの一部ですが、「集中する」はまさにその通りでした。この日、私がしたことと言えば普段やっている家事と何も変わりませんが、子どもと離れて一人で黙々と行うことで、一つひとつの作業に集中し、無心になっていたと言えばそうかもしれません。集中して瞑想しているようですらあったかも。

「心理的な空間の必要性」は、まさしく私が今、求めていることです。

とにかく一人になりたい、という気持ちが、私には子どもを産んでからずっとありました。それは物理的に一人になると同時に、精神的に独りでいられる状態を求めていたんだなと、改めて気づかされたのでした。

「人生の謎に思いを馳せる」
「日常生活からの離脱」

究極の日常ともいえる家事をしながらも、この日は私にとっては非日常的に充実した一日でした。忙しかったですが、やりきった、思うようにできた、という満足感が久しぶりにあったからです。

同時に、まだ何か忘れているような感じもします。久しぶりに一人になることで、「何で私はこんなところで家のことにかけずりまわっているんだろう?」「私って誰なの?」とも一瞬思ってしまったのも確かです。独身の頃は、家事の大変さには思い及ばずにいましたが、それに対処している今の自分というものを俯瞰で見ることができた気がします。

【アドバイス】には、「今は世間から自発的に退き、孤独の中で真理を求めるべき時です。あなたはソース(根源)と再会しなくてはなりません」とあります。

自発的かどうかは不明ですが、出産後、世間から退いている感覚は常にあり、アイデンティティが揺らいでいる自覚はありました。「自分」や、「やりたいこと」を後回しにしているうちに、本当にやりたいことが何なのかもわからなくなっていって……これは普遍的な母親の悩みかもしれませんが、本当にその通りです。

毎日の生活で精一杯のため、ソース(根源)が何なのか、真理が何かなどといったことまでは考えは及びませんが、やるべきこと(家族のことや家事全般なのでしょうか?)の他に、本当にやりたいことややり残したことがあるような気がして、それを考えるためはもっと独りになる時間が必要です。ただし、物理的にそれを手に入れるのはもう少し先になりそうです。

とはいえ、それに気づくことすら一定の余裕がないとできないことなので、ひとまずは、ここまでたどり着けたことを「再評価」するために、タロットがいい後押しになってくれたような気がします。この占いがうまくいっているのかは不明ですが、今日のところはこれでよし! とすることに。

そう言えば、今朝、引いたカードを見てイメージして書き留めたたことが、深く自分に根差したキーワードのように思えたことは大きな発見でした。

以上が私なりの解釈ですが、カードの意味の読み方は、人によって受け取り方が違うかもしれません。

あなたなら、どんな解釈ができそうですか?