ひろゆきが語る「強いリーダーを求めてはいけない」その驚きのワケとは?ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の代表作『1%の努力』では、「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

どんなリーダーがいいか問題

 みなさん、どんなリーダーの下で働いていますか?

 強いリーダー、弱いリーダーという言い方があります。

 何をもって強いか弱いかは議論されるべきかもしれませんが、「意志を通す」という意味で語ってみようと思います。

昔のリーダーは強かった?

 一般的に、「強いリーダー」を求めるものだと思います。

 主導権を握って、どんどん政策を進めたり、人々の心をつかんだり、前へ前へと押し進めるようなタイプです。

 政治家への不満も似ています。

「昔の政治家はもっと強いリーダーシップがあった」みたいな文脈ですね。

 じゃあ、本当に強いリーダーが求められるべきなのか?

 僕はちょっと違うんじゃないかと思うんですよね。

強いリーダーの「弱み」とは?

 強いリーダーには、ある弱点があります。

 それは、「失敗を認めない」という点です。

 トランプ大統領が選挙で負けたことを思い出してください。トランプは「私の負けだ」とは一言も言っていませんよね。

 彼が言い出したのは、「勝手に結果が操作された」「陰謀だ」という言い訳でした。

 いま、ロシアとウクライナが戦争をしていますが、このままロシアが負けたとしても、プーチン大統領が負けを認めるかどうかは別問題だったりします。

「柔軟さ」と「意地」

 というように、強いリーダーは、その強さや自信ゆえに、「簡単には引けない」という弱点があるのです。

 それに、強いリーダーに依存するということは、「私たちは言いなりでいいです」「勝手に決めてください」と、自らを簡単に従属させるような意識にもつながります。

 そうなってしまうと、権力は暴走してしまうんですよね。

 ということで、安易に「強いリーダー」を求めないほうがいいのではないでしょうか。

 そして、本当の意味での「強さ」とは何なのか。負けを認めて軌道修正する「柔軟さ」があることなのか、それとも「意地」を張って負けを認めないことなのか。

 そのあたりを注意してリーダーを決めたり、判断する必要があるんじゃないかと思うんですが、みなさんはどう思いますかね?

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。著書に、44万部を突破したベストセラー『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。