現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
著書『1%の努力』では、彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語っている。この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
職場の「良い悪い」を決める要因
あなたが働いている職場は、いい職場ですか。もしくは、問題がありますか。
どんな場所にいても、おそらく不満は出てきます。たとえば、エアコンの設定温度を「25度」にしたとして、「暑い」と言う人は出てくるでしょうし、「23度」に下げると「寒い」と言う人も出てきます。
完璧な環境なんてないから、あとは個人が「上着で調節」したり、「扇風機を用意」したりして、適応してもらうしかないんですよね。
とはいえ、職場の良い悪いを大きく左右するものはあります。それが、「トップ」の存在です。トップの人の口グセで、その職場がうまくいくかどうかが決まる部分があるので、それについて見ていきましょう。
ダメなリーダーの「口グセ」とは?
トップの人による最もいけない口グセ、それは「みんなの頑張りが足りない」です。
あるいは、「自分だけが頑張っているのにみんなが努力していない」というような表現も同じでしょう。
現場の頑張りが足りなくなるのは、そういう環境になっているからです。個人の精神論で解決する問題ではありません。
戦争で勝つか負けるかは「トップの戦略」で決まります。経営も同じです。すべては現場レベルではなく、もっと上流のところで決まっています。
いま、日本では少子化が進んでいます。国全体の「子どもが増えない」というのは、間違いなくトップの政治の責任です。
「国民のみなさん、子作りを頑張ってください」
「それぞれの家庭の頑張りが足りない」
そんなことを言うリーダー、どうですか?
いや、産みたくなるなら産んでいるよ、と反論したくなるはずです。
「自分だけ頑張っている」というバイアス
優秀な人は、「自分だけが頑張っている」という誤解をしてしまうものです。
それは、別に個人が汗水たらしたり気合いを入れているところを見ていないからでしょう。
会社や職場にいるあいだは、涼しげにパソコンに向かって作業したり、みんなと楽しくランチに行ったり、タバコのついでに雑談したりしている。それが職場というものです。
トップであるリーダーは、そういう働き方をしながらでも、ちゃんと成果が出るようなビジネスモデルや環境を整えるべき存在です。
ということで、「自分だけ頑張っている」というような誤解はやめましょう。そういうリーダーだって、若い頃は、手を抜くところは抜きながら、要領よく仕事をこなしてきたはずです。そのときの思いを忘れないようにしましょう。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、38万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。