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新年度の初めの時期は、新入社員たちを迎える側の上司や先輩が彼らをどう迎えるべきかという記事が多く目につく。しかし今回は、視点を変えて新入社員側が上司や先輩に相対する「戦略」をお伝えしたい。ただし、お伝えしたい相手は「並みの新人」ではなく、やや少数派になるはずの、何らかの強みとプライドを持ったスーパールーキー、「強い新人」だ。（経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元）
新入社員は多様だ
「強い新人」もオフィスに来る
この時期は環境変化への適応に苦しむ新人への同情記事が多い。それはそれで大事なのだが、他方で強い新入社員もオフィスに来るはずだ。そして、彼らはまた彼らでオフィスにしばしば小さくない違和感を持つ。
仮に、読者がそうした「強い新人」であるとしよう。あなたは次のように思うのではないか。「上司も先輩もそこにいるのはいい。しかし、私をなめるなよ」。
それは、自然な感情だ。結構なことでさえある。あなたには、将来会社を背負って立つ人材になる可能性がある。「並みの社員」よりも、その可能性はずっと大きい。しかし、もちろんあなたが勘違いしているだけの可能性もあるし、会社というゲームのフィールドは「強い」だけで成功できる場所ではない。
一方、周囲の人々も当該新入社員の可能性については意識的である方がいい。真に有能な人物は組織の宝だ。サラリーマンとして、無能なリーダーについていくことほど不幸なことはない。加えて、こうした「強い新人」にどう対処するかは、将来の自分自身のためにも大事な問題だ。
