せっかく自分の人生の時間を差し出して貯めたお金。最後はきちんと自分のために使い切りたい。どうすればいいのか?(写真はイメージです) Photo:PIXTA
上がり続ける物価や「老後2000万円」問題など、定年後の生活に不安を抱いている人は多くいるのではないでしょうか。しかし、フィナンシャルプランナーの長尾義弘さんは、老後の不安は、じつはその多くが“幻想”だといっています。長尾さんの著書『老後不安は「思い込み」が9割』(青春出版社)から、定年後のお金の使い方、老後資金の活用の仕方など、老後不安の解消法を紹介します。
60代でお金のルールが変わる
60代って、じつはお金の「パラダイムシフト」が起こるタイミングなんです。え、パラダイムシフトって何?という声が聞こえてきそうですね。難しそうな言葉ですが、要するに「考え方がガラッと変わること」です。
現役時代はどうだったでしょうか。毎月お給料が入ってきて、その中から生活費を出して、残りをコツコツ貯めていく。将来のために、老後のために、とにかく増やす。いわば「資産形成」の時期です。山登りみたいなものですね。少しずつ上へ上へと積み上げていく感覚です。
ところが、定年後はどうなるか。
今度は山を下りる側に回ります。収入は減ります。年金が中心になり、場合によっては貯めてきた資産を少しずつ取り崩していく生活になります。つまり、「貯める」から「使う」へと発想を切り替えなければいけないのです。
これが60代のお金のパラダイムシフトです。
「死ぬまでお金が尽きない」ためには
60歳から65歳くらいまでは再雇用で働く人も多いので、収入がゼロになるわけではありません。とはいえ、現役時代よりは減ります。この期間は、取り崩しが少なくて済むことが多いですし、「まだ準備が足りない」と感じている人にとっては最後の仕上げ期間でもあります。
そして60代以降でいちばん大事なのは、「死ぬまでお金が尽きないこと」です。







