Excelを使い始めたばかりの人には、必ずと言っていいほどはまりやすい「落とし穴」がある。今回は、Excel研修の講師を務める筆者が、前回同様Excelになりきって、初心者が陥りやすいExcelの注意点を解説しよう。[Delete]と[Back Space]の違いを、あなたはご存じだろうか?(Excellence 山崎由愛)
思わぬミスの原因に!
セル結合の「落とし穴」
皆さん、こんにちは。Excelです。新年度のお仕事は順調ですか? 今回は、私を使う上で、注意してほしいポイントをお伝えします。もっと私のことを知って、仕事に役立ててくださいね。
私Excelが、できれば皆さんにやめてほしいと思っているのが、セルの結合です。広い範囲の中央にデータを配置したい気持ちはよくわかります。でもこれは、左端(または1番上)のセルだけにデータが入力されている状態なのです。計算ミスも起こるし、コピー&ペーストもしにくくなるので、横方向であればせめて[選択範囲内で中央]を使うようにしてもらえると助かります(図1)。
セルの結合はよく使われている機能だし、私の一部なのに私からやめてほしいというのは変ですよね。でも、便利な一方で思わぬ結果が起こりがちなのは事実なんです。なので、セルの結合をするときには、そのセルのデータを使って計算をするかどうか、注意を向けるようにしてください。
意外と知らない?
「消去と削除の違い」
皆さんのお役に立ちたい私ですが、私への誤解から「使えないやつ」と不満をお持ちの方がいらっしゃるようです。
特にはじめましての人に多いのですが、データを消去するときに、[Delete]と[Back Space]とコマンドの[削除]には違いがあるので、これを理解してほしいです。
次のページでは、皆さんが意外と知らない[Delete]と[Back Space]の違いをお伝えしましょう。正しい「削除」の仕方が分かれば、仕事の効率もアップしますよ。