感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!
仕事もプライベートも充実する人間関係のコツ
きょうのひとことは、
「想像力を働かせる」
多くの人が対人関係でストレスを抱えています。そのストレスを軽減する方法は、いろいろとあるのですが、きょうはそのひとつをお伝えします。
いちばん大切なことは、想像力を働かせることです。想像力不足によって人間関係が悪化して、場合によっては極端に悪くなっていったりすることがあります。
ただし、ふだんから想像力が豊かな人は難なくできるかもしれませんが、なかにはそうじゃない人もいます。そういう人は、対人関係において「想像力を働かせよう」と意識するところからはじめてみてください。
では、対人関係における想像力とは、具体的にどんなことか? それは「相手の気持ちになって考える」ということです。
拍子抜けしたかもしれませんね。きっと小学校低学年くらいの頃から、ずっとずっといわれ続けていることなので、「そりゃ当たり前だろう」と感じたと思うんです。
しかし、果たして日常生活で実践できているでしょうか?
とくに対人関係が悪化したときには、負の感情がフツフツとわいて、冷静に相手の気持ちになって考えることが、なかなかできません。そういうときこそ、相手の気持ちになって考える必要があるのです。
他人の気持ちは、すべて明確にわかるというわけではありません。そこを自分の想像力で補うという発想が大切です。
職場の先輩から日頃キツく当たられて悩んでいるとしましょう。そのままにしていればストレスが溜まるばかりで、自分か先輩が職場を去るか、先輩の機嫌がよくならないと、問題は解決しない状態です。
ここで想像力を働かせて、相手の気持ちになって考えてみるのです。
「なぜ、あんなにもイライラしてるんだろう」と想像してみると、「もしかしたら家庭で問題を抱えているのかもしれない」とか、「最近立場がかわって、これまで好きでやっていた仕事をほかの人がやるようになって、ストレスが溜まっているのかもしれない」などと思い浮かぶことがあるでしょう。
想像力を働かせてみると、「先輩も大変みたいだな」と思えることもあります。嫌な人の嫌な行動にも、なにか理由があるわけです。
想像力を働かせて、相手の気持ちになって考えてみて、「やっぱり考えるんじゃなかった」と思うことは、きっとありません。
結果として、「たいしたことじゃないかもしれない」と思えたり、「こういうふうに対応したらどうかな」と解決策の糸口が見えてきたり、「最近ちょっとイライラしてるみたいですが、大丈夫ですか?」と接してみたりと、いろいろな効果が得られるようになるでしょう。
ひとつ押さえておきたい大切なポイントとして、想像力を働かせて相手の気持ちになって考えてみても、さっぱりわからないことが稀にあります。なにをどう考えても、理屈も筋も通らないし、まったく想像できない人というのが稀にいるのです。
そういうとき、その相手との関係性は、断絶に近い状態かもしれません。その場合は、適切な距離をとって関わらないようにして、身を守るほうがいいでしょう。
きょうのひとことは、
「想像力を働かせる」
でした。
参考になったかしら?