7月27日生まれの看護がとっても苦手な看護師。チョコレート中毒。さまざまな診療科で看護しているが、循環器、消化器、脳神経、救急が特に長い。看護が苦手だからこそ、それをフォローするために看護・医療について勉強し、まとめたイラストを日々描いている。日々の勉強ネタやイラストを公開しているTwitterはフォロワー数4万人を超え、月刊誌『プチナース』、Web『エキスパートナース』、コミュニティサイト「看護 roo!」で連載を持つなど、医療系イラストで活躍。日本うんこ学会より配信中の「うんコレ」でゲーム内イラストを手がけている。3学会合同呼吸療法認定士/保健師/元塾講師/医療美術部イラストレーター/日本うんこ学会イラストレーター。著書に『ホントは看護が苦手だったかげさんの イラスト看護帖～かげ看～』（永岡書店）がある。
ある患者さんへの注射での失敗
後閑：新人の頃ですからかなり昔のことですが、全身に刺青のある患者さんに静脈注射することになり、あまりにも怖すぎて、静脈注射なのに駆血帯を巻くのすら忘れて、そのまま刺してしまって、やり直したことがあります。ですが、私がおびえているのに気づいて、我慢してくれたので、良い人だったんだと思います。
注射ならまだいいのですが、点滴の場合は、ここがちょうどいい、という針を刺すポイントがあるのですが、そういう時に限って、そこに龍の目が彫ってあったりするんです。しかも「龍の眼には針を刺さないでくれ」と言われたりするので、新人だと怖くなってしまいますよね。その時は私も先輩に代わってもらいました。
かげ：私は、そういう場合はなるべくコミュニケーションをとるようにしています。「この虎の目を攻撃しますから、針を刺させてくださいね」と、言ったこともあります。すると意外に「しょうがねぇなあ」と、まかせてもらえることがあります。どんな患者さんにも、ゆだねていただくためには、コミュニケーションの積み重ねや距離の詰め方といった工夫が必要ですよね。
今では、新人が無理そうにしている時には、「私が行ってきます」と言って引き取ることも少なくありません。
