感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />苦しまずに生きるたった1つの判断基準

あらゆることは「自分軸」で判断すればいい

きょうのひとことは、
「正しい自分本位を身につける」

自分本位というと、「他人よりも自分を優先すること」「自分をメインにして物事を考えること」ですから、ややもすると「わがまま」と受けとられかねません。

ところが、これからお伝えする「正しい自分本位」というのは、ちょっと違います。

たとえば、会社の同僚からお願いごとをされたとしましょう。ふだんから良くしてもらってるし、それが同僚のためになると納得したら、そのお願いごとを引き受ける。これが正しい自分本位です。

逆に、ふだんから良くしてもらっているけれど、そのお願いごとを引き受けると同僚に甘えが生じて、今後またさらにお願いごとが増えそうで同僚のためにもならない。だから内心断りたいのだけれど、同僚や周囲の人に「非協力的な奴だ」なんて否定的に思われるのが嫌だから、納得していないのに引き受ける。これは正しい自分本位が機能していない状態です。

正しい自分本位とは、「自分の気持ち」を最初に考えてあげること。そして、「自分が納得する」ということが大事なのです。

いい方をかえると「自分の気持ちを無視しない」ということ。自分が納得できることであれば、基本的には何をやっていいと思うのです。

自分が納得できないのに「やらなきゃいけない雰囲気だから」とか「しつこく頼まれたから」ということで行動してしまうと、最終的には自分に悪影響が及んでくるでしょう。

「彼は押しに弱い」とか「彼女は頼めばやってくれる」というレッテルが貼られて、他人からの要求に振り回されてしまうことにもなりかねません。そして、ストレスを溜め込んで、モヤモヤする感情に苦しめられ、挙句の果てにブチ切れてしまうなんて事態に陥る可能性だってあります。

正しい自分本位を身につけないと、日常の些細なことがストレス源になり、状況を悪化させることにもなりかねません。

自分に降りかかるさまざまなことを、いったん自分のなかに預かり入れる。そして、自分の気持ちと正直に向き合って、自分が納得してやりたいことだけをやる。これが正しい自分本位のあり方です。

正しい自分本位は、自分の勝手を相手の押しつける「わがまま」とは違うのです。

正しい自分本位を身につければ、「人生をマスターしたようなもの」。そういっても過言ではないくらい大切なことです。

きょうのひとことは、
「正しい自分本位を身につける」
でした。

参考になったかしら?