コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年1〜3月度のラーメン・カレー・定食編だ。
日高屋は3月売り上げ118.1%でも負け組!
真の「勝ち組」は?
ラーメン・カレー・定食の主要5社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯いきなり!ステーキ(ペッパーフードサービス)の既存店売上高
1月度:前年同月比106.3%(6.3%増)
2月度:同92.1%(7.9%減)
3月度:同95.5%(4.5%減)
◯餃子の王将(王将フードサービス)の既存店売上高
1月度:前年同月比107.2%(7.2%増)
2月度:同108.5%(8.5%増)
3月度:同105.8%(5.8%増)
◯大戸屋(大戸屋ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
1月度:前年同月比126.8%(26.8%増)
2月度:同113.7%(13.7%増)
3月度:同116.1%(16.1%増)
◯日高屋(ハイデイ日高)の既存店売上高
1月度:前年同月比129.2%(29.2%増)
2月度:同110.2%(10.2%増)
3月度:同118.1%(18.1%増)
◯CoCo壱番屋(壱番屋)の既存店売上高
1月度:前年同月比106.7%(6.7%増)
2月度:同96.6%(3.4%減)
3月度:同99.5%(0.5%減)
3月度の実績を見ると日高屋(118.1%)、大戸屋(116.1%)、餃子の王将(105.8%)は前年実績を超えている。その一方で、いきなり!ステーキとCoCo壱番屋(共に99.5%)は前年実績に届かなかった。
しかし、この数字だけを見て「日高屋、大戸屋が好調だ」と思うのは早計だ。実は、餃子の王将こそ真の「勝ち組」だといえる。その理由を解説しよう。