絶対選んではいけない「保険」とは?最初の決断ミスで浪費の無限ループに写真はイメージです Photo:PIXTA

新入社員のときに、知識不足のまま保険に加入した人は少なくありません。一度加入してしまえば、保険料は口座振替や給与天引きで自動的に払うため、特に不便は感じません。そして、保険会社との長い付き合いが続くことになります。しかし、本当に保険が必要になったときや、見直しが必要になったときに、後悔する人は後を絶ちません。新社会人や新生活を始めた人が間違った選択をしないために必要な知識を解説します。(ファイナンシャルプランナー 内藤眞弓)

保険は自力でお金が賄えなくなるときに

 前回の記事(『新社会人が保険で「絶対やってはいけない」こと、過剰な安心で出費の無間地獄』)では、新入社員のうちは生命保険の加入は不要だと考えていると書きました。なぜなら、新入社員が優先するべきは、今後の長い人生に備えて、しっかり貯蓄をしていくことだからです。必要なときに必要なお金がすんなり出せるよう準備しておくことこそ社会人としての責任です。

「お金が足りない」事態は長い人生で何度でも訪れます。しかし、何もかもを保険に頼るのではなく、ひとたび自分の身に降りかかると「自力では賄えない事態」に絞って保険に加入するという割り切りが大切です。

 それでは、「自力で賄えない恐れがある事態」を知るために、「自力で賄える」範囲がどの程度かを確認しましょう。

基本的に死亡保障は不要

 新入社員の多くは独身でしょうし、誰かを扶養しているという人はほとんどいないのではないでしょうか。あなたが亡くなることで、ご両親等の生活が立ち行かなくなる事態に陥るのでなければ、死亡保障は不要です。

 とはいえ、本当にそれでいいのかと不安になるかもしれません。念のため、勤務先に死亡退職金や弔慰金、死亡見舞金などの制度があるかどうかを確認してください。死亡退職金や弔慰金等の金額を確認した上で、それ以上の金額を残さなくてはならない理由があれば生命保険の加入を検討しますが、ないのであれば加入する必要はありません。

 では、病気やケガに備える医療保障はどうでしょうか。丸々1カ月入院をしたら医療費が払えないのではないかという不安を抱えている人は、保険加入の前に今から紹介する知識で安心するはずです。