2020年初め、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって消費者の生活は一変すると多くの米企業が予想した。実際、その通りだった――しばらくの間は。しかし今や、多くの米国人がコロナ前の習慣に戻り始めた。超満員のコンサートを思い切り楽しみ、ジムで見知らぬ人と並んでデッドリフト(筋トレ)を行い、トイレットペーパーの備蓄も通常の量になった。航空会社や飲食店、託児所は、コロナのピーク時には苦境をしのぐために政府の融資に頼ったが、今や需要に追いつくのが難しいほどだ。「チケットマスター」を傘下に持つコンサートプロモーターの米ライブネーションによると、2022年2月時点のコンサートチケット販売枚数は、2019年の同時期に比べて45%増加。同社が2022年に予定しているコンサートの数を2019年の同時期と比較すると、30%多いという。