インフレ率が8%を超えているとの推計もある中、米国の実質金利は第2次世界大戦以来の水準に沈んでいる。実のところ、米実質金利はマイナスに転じた。実質金利とはインフレ調整後に受け取る金利を測ったもので、要するに名目金利からインフレ率を差し引いたものだ。現時点で、実質金利は推定マイナス6~7%と分析されている。実質金利がマイナスとなると、投資家は往々にして慌てる。米短期証券(Tビル)や米長期国債など安全資産を保有すれば(真の意味で)マネーを失うことになるからだ。こうした富の喪失により、投資家は一段とリスクの高い取引を余儀なくされるとの指摘は多い。そこで筆者は共同でこの現象を調べることを決め、実質金利がマイナスに転じ、マイナス金利が長期化した場合、さまざまな資産クラスのパフォーマンスがどうなるかを検証した。
米実質金利マイナス時代、投資先どこがベストか
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