インドネシアは今年、新興国市場の中で世界トップクラスの成績を上げている。資源輸出と国内の巨大な消費市場が追い風となって、世界のマネーが殺到しているためだ。リフィニティブのデータによると、MSCIインドネシア指数は年初から5日までにドル建てで約12%値上がり。一方で、MSCI算出の新興国全体の指数は14%下落している。ゴールドマン・サックスでは、1~4月に外国人機関投資家によるインドネシア株への資金流入額が50億ドル(約6500億円)に達したと分析している。これは2021年通年の合計額の倍近くで、478億ドルの流出となっているアジア新興国全体とは対照的な動きだ。金融市場では今年に入り、世界的に株・債券のダブル安が同時進行している。ロシア・ウクライナの紛争、インフレ高進、中国における厳格なロックダウン(都市封鎖)、米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめとする主要中銀による金融引き締めへの転換など、一連の足かせに見舞われているためだ。
なぜ今インドネシアなのか? 世界株安に逆行
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