米空調・配管サービス会社エナーバイズは最近、年俸7万5000ドル(約980万円)のポストを埋める人材を採用した。その新入社員はオハイオ州シンシナティに移り住み、入社日の午前8時に行われるオリエンテーションに出席すると話していた。だが前日になって、気が変わったとメールで連絡が来た。驚いた採用責任者アーロン・ドーフマン氏は返信を送ったが、なしのつぶて。「電話もしてみたが、何の応答もない」新型コロナウイルス禍に続く雇用環境は、企業にとってただでさえ厳しいものだが、さらに頭痛の種が加わっている。新入社員を採用しても、姿を現さなければその職は埋まらないということだ。メーカーやレストラン、航空会社、清掃会社などの企業では、採用を決めた人物がそれっきり姿を見せず、連絡もつかないケースが急増している。サウスウエスト航空によると、一部職種の新規採用者の約15~20%は初日から姿を見せなかったという。警備・施設管理会社アライド・ユニバーサルでは、新規採用者の約15%が働き始める前に姿を消している。
姿を消す新入社員、採用担当者の新たな悩み
就職の意思を示しながら結局現れず、音信不通に
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