参加目的を尋ねると、「自身の経験・スキルが社外でも通用するかどうか腕試しをしてみたい」「興味がある企業や領域の仕事を体験してみたい」といった回答が多く寄せられています。

 なお、ディスカッションに参加した方に対し、その企業から副業や入社のオファーが寄せられることもあります。実際、『サンカク』を通じて自身の強み・志向をディグった結果、オファーを受けて異業種へのキャリアチェンジを実現した事例をご紹介しましょう。

【ケース1】
印刷業界・旅行業界から
デジタルマーケティング企業のコンサルタントへ

 Aさん(20代)は印刷会社の営業職として、企業の販促物制作支援、Webサイト運用・リニューアル支援、地方自治体の事業支援などを手がけてきました。「ビジネスのフレームワークを習得したい」と考え、社会人インターシップに注目。デジタルマーケティング企業の「DX推進」をテーマとしたディスカッションに参加しました。

 ディスカッション後、Aさんは企業からのフィードバックで「意見をまとめる力」「的確なコミュニケーション力」「課題解決力」「積極性」などを評価されました。そして、デジタルマーケティングはわずかにかじった程度でありながら、その企業から「デジタルマーケティングコンサルタント」のポジションで入社オファーを受けたのです。自信を付けたAさんは、さらに自分を成長させたいと考え、転職しました。

 なお、Aさん以外にも、そのデジタルマーケティング企業の社会人インターンシップへの参加を機に、同社に転職した方がいます。旅行代理店で、営業を経てアプリ開発などを担当していたBさん(20代)です。ディスカッション参加後、企業担当者から「先の顧客満足まで見据えた上で、プロダクトデザインに落とし込む力がある」と評価されました。

 Bさんは転職を想定していませんでしたが、「旅行代理店で培った強みが他業界でも通用する」と気付き、新たなチャレンジを決意したのです。

 Aさん・Bさんの事例は、企業側が「デジタルマーケティングの経験・スキル」にこだわらず、「コンサルタントに必要な素養を持つ人材」をディグった結果、実現した転職と言えます。