中国当局は11日、世界保健機関(WHO)がソーシャルメディア上で同国のゼロコロナ政策を批判したことを受け、投稿へのアクセスを制限する措置を取った。上海当局は、数週間にわたり多くの住民に外出禁止を強いている政策を変更する考えはないことを改めて強調した。WHOのテドロス・アドハノン・ゲブレイェスス事務局長は10日の会見で、中国が硬直的なコロナ対策を敷いていることについて、ウイルスが進化して感染力が増していることを踏まえると持続不可能との見解を表明。中国の専門家とこの問題について議論してきたとした上で「(ウイルスの)性質は変化しており、対策を変えることが極めて重要だ」と述べた。国連が中国のアプリ「微信(ウィーチャット)」にテドロス氏の発言動画を投稿すると、多くの人がこれを共有した。だが動画はすぐに削除され、投稿には「法令違反」のタグが付けられ、閲覧はできるものの共有できない状態となった。現地時間11日夜には、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で「#Tedros」でのハッシュタグ検索ができなくなった。
中国のネット規制、WHO事務局長の発言も対象に ゼロコロナ批判に反発
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