しかし、マンション管理は「甘く」ない

 これについて、私の個人的な意見を言わせていただきます。

 まず、このマンション管理計画認定制度自体はすごくいい試みだと思います。マンションの管理組合の多くは素人の集まりで、いわばマンションの町内会です。

 ですから、マンションを適正に運営していくためには、管理会社以外の専門家の判断を受けられるという点はすごくいいと思います。

 また、今後中古マンション市場はどんどん広がっていくと思います。都内はもうそんなに大規模なファミリー分譲マンションを建てる用地は残っていません。ただ、中古マンションを買うときは見た目以上に管理運営体制や修繕積立金が重要になります。

 しかし素人買主はそんなことはわかりませんから、その重要な目安として認定の有無で判断するというのはとてもいいと思います。

 あとは、マンション管理士について触れさせていただきます。

 マンション管理士が重要な役どころに位置づけられるということはとてもうれしいことです。しかし、認定の判断に求められる知識や経験は、ある程度の実務経験や業界経験がないと難しいと思います。

 私自身マンション管理士を持っていますし、管理組合の理事長もやっていましたが、適切かつ計画的に管理していくのは本当に大変です。マンションによって事情が違うので、もちろん認定基準はあるみたいですが、それに当てはめるだけの簡単な業務ではないと個人的には思います。