働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、本書の内容を一部公開します。

「勉強している俺は偉い」病の悲劇!資格試験の怖い落とし穴Photo: Adobe Stock

どんなときも「家族への感謝」を忘れずに

 皆さんは今、自分の部屋で勉強をしています。リビングからは子どもの遊ぶ賑やかな声が聞こえてきます。さて、あなたならどうしますか?

「勉強しているから少し静かにしなさい」

 おそらく多くの人が、こう言いたくなるのではないでしょうか。

 実はこれ、完全に間違っているんです。

 勉強しているから静かにしてほしい。この言葉の裏には「勉強という偉いことをしている」という考え方が潜んでいるのです。

 学生の頃は、家で勉強していると、家族が無意識のうちに協力して静かにしてくれましたよね。場合によっては、夜食を持ってきてくれたりもします。

 こういう経験をしていると、無意識に「勉強=協力してもらって当然」と思い込みやすいんです。

 はっきり言います。それ、違いますよ!

 確かに勉強することは辛いことかもしれません。ただそれはあなた自身が選んだ道であり、挑戦です。それに家族が協力するものだと決めつけてはダメです。

 受験生に一番大切なのは「家族が我慢のうえで協力してくれているのを当たり前と思わず、感謝の気持ちを持つこと」です。

 私はこの感謝の気持ちを何より重要視しています。なぜなら、常に家族への感謝の気持ちを持って勉強することで、家族との接し方が180度変わるからです。

「今日も勉強?」私を変えた妻のひと言

 私が受験生だったころ、「休みの日は勉強していなければならない」という強迫観念に近いプレッシャーを感じていました。当時私はすでに結婚していたのですが、せっかくの休日もどこにも行かず、ひたすら勉強していた時期がありました。

 妻にしてみれば、どれだけつまらない日々だったことでしょう。妻は何も言わずに協力してくれていましたが、ある日、「今日も勉強?」と寂しそうに聞いてきた顔を見てはっとしました。

 自分が試験勉強をしているせいで、妻はつまらない時間を過ごしている、ストレスを与えてしまっていると。

 そもそも、私が資格取得を目指したのは家族の幸せのためだったはずです。

 そこで気がついたのです。このやり方は間違っていると。

 自分が勉強できているのは、妻が協力してくれているおかげ、何も言わずに家事をすべてやってくれているおかげ。そう気づけたことで受験勉強に対する考え方が180度変わりました。